本領域では、精密な分子設計と電極表面構造設計を基本とし、光・電場・磁場によるスイッチング機能を創出するとともに、そうした機能を持つ単一分子素子をやみくもに集積するのではなく、電流信号のゆらぎやバラツキを積極的に利用するための組織化を行い、 多数の分子の恊働機能による信号処理の実現を目指します。
「分子アーキテクトニクス」には、分子を柱や梁にみたてて建築物のように組み立て、調和のとれた(orchestration)電子・光・情報処理機能を発現させる意味をこめています。
研究者は、いわば「分子アーキテクト」(分子建築士)として、「設計」と「ものづくり」に参加し、柱(分子)を土台(表面)のどの位置に、どのような様式で接続し、柱と梁をどのように組み合わせるかを緻密に設計し、組織体を作り上げることをめざします。